#5 いま僕たちにできること。 <前編>

 

今回集まったのは、東鉢(東鉢伏)の宿の2代目たち。
自然のなかで遊び、繁忙期の家業を手伝って育った彼らは、
今の東鉢についてどう考えているのか。
現状に対する危機感や今後の展開について語った。

 

 

 お話を伺った方 

toku7_sub2nishitani西谷 秀和

山荘を運営しながら、棚田米やどぶろくといったブランドづくりに精力的な父親の手伝いも。大学卒業後、ホテルに就職し、経理や接客も経験。

toku7_sub2okakazuharu岡 一治

民宿を経営するかたわら、棚田で米の栽培も手がける。冬はスキー場からレストハウスを借りて運営も。やぶ市観光協会東鉢伏支部の支部長も務める。

toku7_sub2okakiyo岡 清勝

実家の酒屋「岡商店」を手伝いながら17年前にコンビニを開業。但馬初の24時間営業のコンビニ経営から、旅館に携わるようになって5年目。

toku7_sub2okamasa岡 正樹

両親が経営する民宿で、料理人として腕を振るう。高校を出てから調理の専門学校に進学し、料理人として人生の半分を神戸で過ごし、東鉢には昨年1月に戻ってきたばかり。

toku7_sub2ueno上野 光他

跡を継いで3年目。全寮制の高校に入るため。中学卒業とともに地元を出る。最近まで花関係の仕事に就いていた。別宮最年少の農業従事者でもある。

 

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別宮の大カツラ

 

「東鉢」の大自然に 育まれた少年時代。

 

——子どもの頃はどこで遊んでいたんですか?

 

西谷 今は観光地になっているようなところで、普通に遊んでました。地元の神社とか。
岡 (清) 神社に行けば誰かがいる感じ。
岡 (正) 同級生は6人ほどしかいないんですが、家も近いので一緒に遊んでました。
上野 今日のメンバーでは、ぼくだけが一回りくらい年下ですが、同じように神社で遊んでいました。木に登って怒られたりして(笑)
岡 (一) 別宮の大カツラの中に入ったり(笑)
西谷 今は観光名所になりましたけど、別宮の大カツラの脇を流れる清流は、夏の暑い日なんかでもほんとに水が冷たくて気持ちいいんです。

 


星空、蛍、植物、山の空気感、都会に出て見えてきたこと。

 

——皆さん、Uターンされていますが、一度都会に出て、あらためて地元の良さを実感したことってありますか。

 

岡 (正) ぼくなんて20年以上離れていましたから、神戸のほうが長いんですが、久しぶりに帰ってきて思うのは、やっぱりええとこやなと(笑)。自然に包まれてると、ほっとする瞬間がある。そんな時は本当に帰ってきてよかったと思います。
岡 (清) よく大屋は星がきれいだと言いますが、うちも負けてないと思いますね。
岡 (一) 昔、宿に泊まったお客さんが「星に手が届きそうだ」と言っていたんです。その頃は子どもながらに「何を言ってるんだ」と思っていたのですが(笑)。自分も何年かよそで暮らしてから地元に帰ってきた時、その言葉が実感としてわかった。都会では星なんて見えませんでしたからね。
西谷 それは今も変わらないですね。星がキレイな時は、ずっとここに住んでるぼくらでも見とれるほどなんで、都会の人が見たら、それはびっくりすると思いますよ。
岡 (清) 最近別宮では蛍がよく見られるんです。普通だと6月ぐらいが最盛期だと思うんですけど、ここのは種類が違うので、7月中旬からお盆前がピークで。
西谷 その時期はちょうど合宿のお客さんで盛況な時期なので、それをウリにしたくてもできないんですよね(笑)。
岡 (清) あえて打ち出しはしないけど、少年サッカーの合宿に来た子供たちを見に連れて行ったりしています。すごく近くで蛍が見れるので、感動していますよ。
上野 ぼく自身は植物が好きなので、自分の土地で育てられる面白さがありますし、山を歩いていて、野生種の蘭とか写真でしか見たことのなかった珍しい植物を見つけられる喜びもあります。なぜそれが生えているのか、条件を考えたり。発見することが多くて、テンションが上がってます。

後編に続きます (2016年8月3日公開予定)

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