#21 グンゼ八鹿工場

但馬地方はかつて養蚕が盛んで、グンゼ製糸の工場が但馬にも多くありました。なかでも1928年建設の「郡是工業」(現グンゼ)八鹿工場は、約2万8千平方メートルの敷地が広がり、事務所棟は昭和初期の流行を取り入れたモダンな建物で、兵庫県近代化遺産にも指定されています。

太平洋戦争末期の1945年、都市部で空襲が激化すると八鹿工場をはじめ、京都や岡山にある工場も、製糸業統制法によって軍需転換を余儀なくされます。川西航空機の協力工場となって「紫電・紫電改」という海軍の局地戦闘機を生産しました。そんな悲しい歴史を刻んだ八鹿工場も、平成になって閉鎖。今も扉は閉ざされたままです。それでも「但馬における製糸業の近代化」を象徴する洋風建築は、地域の景観形成に重要な役割を果たしています。

 

 

 

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